[穴あき・イン・ザ・U.K.]#2

ダメージよりもプライスよりも気になっちゃうのは生産国！「そんなボロボロの服に金だすんか！」って言われちゃっても、破れてたり、ちぎれてたり、穴があいてたってやっぱり気になっちゃう生産国。ボロボロでダメージがあるものが好きなわけじゃなくて、そりゃ状態がいいほうがいいに決まってるんですけど、その”モノ”にもロマンがあるはずだ。

前回はライダースだった。もう1発オートバイか。では今回は…

「英国モーターサイクルにおけるヘルメット」

まず、少年へんみは当然のように「さらば青春の光」を観ることになる。お笑い芸人さんではなくて、映画のほう。それを観てモッズカルチャーに触れれば誰もがスクーターや、モッズスーツ、モッズコート、不良に憧れる。ロッカーズとモッズ。どっちも良い。そして、へんみはどちらでもない。

そんで、へんみは成人式に同級生の誰にも理解されず、笑われるのを覚悟して乗馬のヘルメットを被りベスパの100ccに乗ってピタピタのスーツの上にモッズコートM-51で防寒して会場まで行くくらいのジョークをかましてみる。ガソリンスタンドでオイル混合してめんどくさい工程をしてスクーターにまたがって極寒を走ってきたっていうのに袴と振袖のグループに笑われる。そりゃそうなんですよ。流行ってもいなければ、時代も違うカルチャーで、なおかつ田舎だもんで。

その後、CBなどに乗りはじめてヘルメットに悩む事になる。

「そんな君には、stadium(スタジアム)やEveroak(エバーオーク)、KANGOL(カンゴール)などの英国ビンテージのヘルメットがいいんじゃないかな。owens(オーエンは )は乗馬のヘルメットを作ってるイギリスのメーカーだけど、ジェットタイプや半帽タイプのものもあるよ。 made in ENGLAND！」

と教えてくれたのは当時、寺内たけしの付き人をやっていて、自身もイカしたランブレッタに乗っていた友人だった。彼は元気かなぁ。ドラムを叩いていた。まだランブレッタに乗っているかなぁ。

そうそうヘルメット。あの、カンガルーのロゴのカンゴールってヘルメットも作ってたのか、、。エバーオークはまさにキングで当時から高級なイメージ。スタジアムの”project2″こそ、はじめてへんみが手にしたビンテージヘルメットとなる。

ラッキーだったのは、へんみの叔父さん(父親の弟)がオーエンのジェットタイプのヘルメットを所持していたことにより、それを譲り受けたことだった。そのオーエンを今も大事にしてるんだけど、古いものなのでベルトの部分がちぎれそうだったりしていたのを自分で手縫いしたりして騙し騙し使っている。現在オーエンはモーターサイクル事業からは撤退したが、乗馬のヘルメットは今も作ったりしてるらしい。状態のいいものはないか！と探しているとネットでまったく同じタイプ、年代の美品を見つけて購入したことにより、2つになった。

スタジアムの”プロジェクト2″も何年か前に手放しちゃったが、スタジアムなら”プロジェクト4″が今でも欲しい。
そして、それらを齊藤雄介と茂木左が被ったことがある。うちに遊びにきた齊藤雄介と、まさにこのとき機材車を一緒に見にいく道中の茂木左。なにをさせても絵になる男たち。

英国ビンテージヘルメットのデカールが全部イカしている。

70年代くらい？のHONDAトライアル車TL125はヘソを曲げないところが好き。どろんこになってもオレ走るよ。いつでもまたがってこいよ。調子よくして待ってる！って感じ。旧車って雨で急にエンジンかからなかったり、止まったりするんですよ。でもこのTLは雨なんかじゃへこたれない。一時期、キャブレターからガソリンが漏れたりしたけれど、調子のいいキャブに変えて改善。

こころはキック1発で燃え上がる。

プリファブ・スプラウトのセカンド『Steve McQueen』のジャケに写るボンネビルが捨ててあったものだと聞いた。イギリスにはこんなお宝が棄ててあるのか。triumphかっこいいなぁ。200ccのタイガーカブが車検ないしちょうどいいなぁ。遅いらしいけど、スピード狂じゃないし大丈夫だ！しかし、英国車は壊れたら部品があまり無さそうでめんどくさそうだ。